ハイブリッド今昔
昨日、ハイブリッド車のことを書いたが、今日は車以外で、今迄に出会った「ハイブリッド」のことをおさらいしてみる。 私にとっての最初のそれは、大学での「育種学」の講義で教えられたもので、およそ食料となるものは動物も植物も品種改良の研究が重ねられていて、そのヒット作品にはハイブリッドが多いと言うことだった。 今ネットで検索するとほとんどの食品でそれが登場する。
生物学においてもこれは、「異なった種を特に人工的に組み合わせてできた新種のことを言う」 (Wikipedia) とのことだが、私が学んだのはもっと狭義で、育種学で言うところの 「一代雑種」 を指す 「ハイブリット品種(F1)」 のことだった。 種をつける母親株の雌しべに、異なる品種の雄しべの花粉が付いて実った種のことだ。 これには「雑種強勢」効果 (成長が早い・揃いが良い・収穫量が増える等々) が現れる一方で、二代目の種は使い物にならないとか採れないなど負の特性がある。 その「お陰で」 タネ屋さんの大きなビジネスが展開されている訳だ。 F1 と言えばカーレースを思うだろうが、食品の F1 の方がその規模も世界的で、人類への影響度も大きいのだ。
その後、経済や技術の発展につれて、生物以外にも、色々なハイブリッドが出現して来た。 駆動のエネルギーを複数にしたハイブリッド腕時計 (昔の手回し竜頭+自動巻きローターから今のソーラー+電池まで色々) 、半導体のハイブリッドIC (アナログ回路+デジタル回路) 、パソコンソフト (Windows向け+Mac向け) 等々、いっぱいある。 私がクラス会事務の通報用に重宝しているのはハイブリッドメールだ。
なるほど、"hybrid" を手元の辞書で引けば 「雑種の・混成の」 と簡単に書いてある。 何の呼称にでも使える訳だ。 でも私の耳は 「ハイ・・」 という音に先ず感応してしまうのだ。 その音感からは 「単なる混ぜ物や揃え物」 ではなくて 「高度な融合・精製・創造物」 を連想するのだ。 即ち 「1+1=2」 ではなくて、「1X1=new1」 なる様態の産物こそがこの呼称に相応しいと思う。
近頃の 「産地ブランド」 とか 「地理的表示」 の動きに合わせて、「ハイブリッドなる呼称」 にも規制強化!を・・・なんちゃって。 ところで、中日新聞に連載中の 「この国のみそ」 の 「ハイブリッドの流儀」(4/17) のコジツケぶりは秀逸だ(右図をクリックすると書物版が現れる)。
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