表計算ソフト

2006年12月28日 (木)

丙戌(ひのえいぬ)から丁亥(ひのとい)へ

Eto120 年末年始にはあちこちで干支(えと)の動物が主人公になる。 厳密に言えばそれらは 「干支」 の2文字の内の 「支(し)」 の仲間たち (十二支) のことである。 もう一方の 「干(かん)」 とは、甲・乙・丙・丁・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛・壬(じん)・葵(き) の10種(十干)を言い、古代中国(殷)の時代に、日を数えるのに両者を組み合わせて使われたものだと言う。 以来3千年余の曲折を経て、今ではそれが年を数えるのにも使われていて、日本の年中行事にもうやうやしく登場し、暮れに新聞販売店から頂く 「高島歴」 に漂うあの厳かな雰囲気にもこれが一役かっている訳だ。 ただ、甲・乙・丙・丁などの音感には、戦前生まれの身にはほろ苦い味がする。 学校の通信簿を思い出すからだ。 が、戦後間もなくそれらは優・良・可・不可などに変わった。 今はどんな風になっているのだろうか。

ところで、十二支 と 十干 を組み合わせて 干支 と称し、これをサイクルして60年分のトシを表す・・・?。 あれっ・・?!。 ここで、ある程度 IT 関連のプログラムを経験した人なら、この?を見て、あれ! ほんと変だ! と気付かれた筈だ。 「配列」 という計算の常識から言うと、互いに異なる 12個の要素 と 10個の要素 との組み合わせは120組あるからだ。 暦ではこの内の丁度半分、60組だけしか使っていないようだが、あとの60組はどうなっているのだろう?。一体その採否の基準は何だったのだろう?。 こういう疑問にブチ当たると、おじんの胸は騒ぎ出す。 そして、得意の Lotus1-2-3 を立ち上げて分析して見る。 左上の画像がその結果である(注)。

すなわちその組み合わせでは、干と支の二つの要素群がそれぞれ偶数個からなっていて、しかも翌年は両要素群とも次順位のを採るという方式だったので、数学的に厳密な配列を行う場合とは違って、全体の半分は永久に登場しない組み合わせになっていた訳だ。 よって例えば 「ひのえうま」 の年はあっても 「ひのえひつじ」 の年は存在しないのだ。 だからこそ、還暦のお祝いは60年でやって来る訳だ。 若しそれが120年だったら・・!。 分っててそうしたのかどうか知らないが、このように 干支 の組み合わせの半分を切り捨てた、古代中国の人間臭い文化に感謝したい気持ちがする。

2008nycard さて、干支 と言えば、その中に 猫 が入っていないのは何故?・・ とよくお話の種になるが、実は今日 とても素晴らしい アニメーション (松戸市のお方の HP から) を見付けた。  そして 干支 はまた、大方の年賀状の主役でもある。 右のは 2007年 の私の賀状の素材である。 絵心の無い私はこうしていつも盗作に近いことをしてしまう。 名鉄さん、ごめんなさい・・。  2007年は丁亥(ひのとい)、良い年でありますように・・・

注) ; 左上の表 (クリックすると拡大する) から分るように十二支の内の半分は十干の内の兄(陽)とのみ結合し、後半分は弟(陰)とのみ結合して、合わせて60の組み合わせになっている。 その謂れは 「陰陽五行説」 辺りにあるような気がするが、詳しくは未だ知らない。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2006年3月19日 (日)

老犬がんばれ

AGEDOGBN 弱りきっている相手に向かって 「頑張れ!」 などと言うのは良くないというが、以前私共は毎日々々これを言ってきた。 ヨロヨロになってしまった頃の我が家の老犬に向かってである。 その犬ももう数年前に逝ってしまった。 犬などの動物が大好きな二人だが、以来何も飼っていないし、もう飼えない。 今度は自分たちが十分に老いたからである。

実は、その愛犬が遺していってくれたものがある。 拙サイトの「老犬がんばれ台帳」である。 これは世界中の10歳を超えたワン君のデータベースである。 我が家の犬は2代とも秋田犬としてはとても長寿だったので、犬の寿命について調べたのだが、いい答えが見つからなくて、それでは公開調査をしようと2000年の夏に自分でコツコツと作ったものである。

そして今日現在で、23カ国から、105種類、1,118頭のワン君が台帳に来てくれている。 台帳への記載はあくまで飼い主さんの申告に基づくもので、お誘いはすれども、こちらからデータを収集することはない。 データと一緒に頂く飼い主さんのお便りには、老けていく愛犬への切々たる思いが綴られていて、いつも返事に窮してしまう程だ。

サイトでは、ワン君たちが生年月日順に並んで現れるが、元台帳では色々な切り口のグループ別に整列するようにプログラムが組んである。 使っている表計算ソフトの能力は凄いもので、千頭を超えた今でも並び直すのは瞬時だ。 だから、登録犬が存命中は、その誕生日にお祝いメールを送ることも出来るし、亡くなれば、その最初の命日に、当のワン君が「虹の橋」から留守宅にメールを出してくれる訳だ。

巧く組めばこれらを全自動でやれる筈だが、そうはせずに、その都度心からのメッセージを加えるのが私の楽しみなのだ。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年1月20日 (金)

構造計算の今昔

昨日の衆議院国土交通委員会での参考人質疑で、四ヶ所猛建築士が「自分も若い頃は(構造設計を)手計算でやっていて内容も理解していたつもりだが、それがコンピュータでやれるようになってからは詳しいことは分からなくなり・・」のような主旨のことを言っていた。このことは現在の技術者の多くにあてはまることだと思った。それは単に高齢だからというのではなく、技術者としてのステータスが上がれば当然の成り行きであろう。

彼とほぼ同年層の私も変わりはない。ようよう卓上計算機が出たのが25歳の時で、それまではあの(手回しの)タイガー計算機で乗除算をし、丸善の対数表を片手に持って、開平(ルート計算)などはソロバンでしたものだ。39歳の時には、複雑な計算はみな社内のIBM製メインフレーム(大型計算機)にやらせていた。それでも当時は、自分たちでプログラムを組んで「やらせて」いたのに、今はもう「優秀な」ソフトとパソコンでなんでも「やってもらって」いるみたいだ。

恐ろしいのは、これら構造設計用のコンピュータソフトが多岐にわたって発達し多用され、それらが人の手を離れて黒い箱の中で猛スピードで稼動している現状である。個々のソフトの質については、実地に確たる検証がなされてから世に出て来たことであろうと信じたい。しかし、もっと恐ろしいのは、日々これらにデータを入力しているのは現場経験の薄い若い技術者たちだということだ。そして、その出力(計算結果)を見て、異常値の有無を判断出来る人は、もうどこの設計現場にもいないのではないかということだ。

これらのハード・ソフトを正しく使いこなす人材が減って行く一方で、相手はやはり人造のIT、使い方を歪めることもやれば可能なのだ。技術の分野のみならず、このようにITの世界を陵辱するような汚れた心や手がこれからもどんどんとのさばるようないやな予感がする。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年1月 8日 (日)

ロータス1-2-3

Lotus123v22 表計算ソフトと言えば今や Microsoft Excel の独壇場である。が、私は Lotus 1-2-3 を手放せない中高年層の一人である。かつて 1-2-3 は、パソコンの基本ソフトが MS-DOS から Windows へ移行した時の波に乗り遅れたと言われた。実は私もそれに不安を感じて、 Excel に乗り換えた時期があり、そのマクロ言語(VBA)の使いづらさに泣いたものだ。

私が Lotus 1-2-3 を愛するのは、そのマクロ言語の使い心地の良さにある。データを書き込むのと同じシート上の好きな場所に好きなだけマクロプログラムが記述出来て、しかも極めて単純なキー操作でそれらを走らせることが出来るので、入出力データの相互間の見通しの良さは抜群である。だから私は、ポケット科学計算機や初期のパソコンで、未だベーシック言語しか使えなかった時期にプログラミングした資産を、全てこの 1-2-3 に移行したものだ。

引退した現在、亡き愛犬のウェブサイト「老犬がんばれ台帳」なるミニデータベースを公開しているが、この為のデータ処理も、サーバーへのアップロード以外は全て、1-2-3 の一つのシート上でやっている。HTML文のデータ部分もここで作らせているので、ワン君が1,100頭を超えた今でも日常の管理はいたって楽で実に快適である。

私の使っている 1-2-3 は SOURCENEXT社がたったの \1,980 で販売しているもの(IBM純正と同等だとか)で、、「台帳」に新規の登録犬が来てくれるとそれが1頭だけでも、全てのデーターをリセットして時系列で並び直させ、最新の統計処理を行わせる。パソコンは CPU=Celeron2.0G RAM=256M OS=XPsp2 だが、その所要時間は135秒前後である。

初期の 1-2-3 の値段が10万円近くで、製品1箱の重さが数kgだったことを考えると、とても感慨が深い。 左上の写真がそれ(V2.2J、1991購入)で、付属のマニュアル書の厚さが4cm、711ページもあった。 おじんのように目がくたびれた者には、マニュアルはやはりこういう印刷物がいい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)